柳兼子 美しい声、美しい人生

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柳兼子。

白樺派の精神的支柱、柳宗悦の奥さんです。

激しい恋愛で結ばれた後、気難しい宗悦との生活に悩みながらも、声楽家として活躍しました。

まだ、女性の社会進出が少ない時代ですが、そのレベルの高さは国際的にも評価され、西欧までにも活動の足を伸ばしたということです。

戦争前夜のあの時代、日本にはそういう明るさがまだあったのですね。

我孫子市の「白樺派記念館」のエントランスに立つと、階下から女性の清らかな声が聞こえて来ます。
釣られて階段を下りると、誰もいない部屋で、兼子の声が響いています。

椅子に腰を下ろして、じっくり聞いてみましょう。

世界を股に掛けて活躍した日本女性がいたことに、感動します。
心が、洗われる思いがします。

 

兼子の活躍は、戦後も続き、最後のコンサートは、なんと88歳のとき。

美しい人生ですね。

兼子が宗悦と暮らした邸宅の跡は、いま「三樹荘」として残っています。あの嘉納治五郎の別宅だったということです。

筑波ハムの絶品ハム料理

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筑波ハム。

研究学園都市筑波の中心に近い、森の中に佇む、高級手作りハムのメーカーです。

工場に隣接して、レストランがあります。
レストランの脇には、綺麗な庭園も。冬でも夏でも楽しめる、美味しい美味しいお店です。

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私はこれで3回目。
いつ行っても大満足の料理が出てきますが、この日も文句なしの内容でした。

頼んだのは、一番安いランチメニューの、「ワンプレートランチ」。

自分で食堂も長年経験していますが、飲食店の一番美味しい料理は、一番安い物にあることが多いのです。

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大皿の上に、

 チキンソテー、ローストビーフ、ウィンナソーセージ、コンビーフ、ベーコンサンド、ハンバーグ、季節の野菜がぎっしり。

 これに、ライス、スープ、コーヒーまたはドリンクヨーグルトがついて、1680円。

驚きの価格。そして、驚きの旨さ。

肉料理はどれもこれも超一流。特にチキンソテーとハンバーグ、コンビーフは絶品。
ライスも、恐らく茨城のコシヒカリで美味しいこと。

そして、最後に出てきたドリンクヨーグルトには絶句しました。

私、ヨーグルトはあまり好みません。
しかしこのヨーグルトなら、何リットルでも飲めそうな、そんなフレッシュな味わいに充ちていました。

何せ、濃厚。グラスを傾けると、ほら、もう真っ白です。芳醇。新鮮。参りました。

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お昼時、行列が出来るほどの人気でしたが、殆どが中高年のお客さんで、落ち着いた雰囲気でした。

筑波ハムの創業者、現会長さんは気さくな方で、よくお店でお客さんと話されています。
うちの息子にも、「僕、試食品を一杯食べていけよ」と声を掛けてくれました。

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レストランの待ち時間には、数十種のハムの試食で楽しめるお店です。

 

筑波ハムはネットでの販売がご本業。ぜひ、ご覧ください。

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やがちゃんのお友達の佐藤店長さんが責任を持って販売をしてくれます。

京北スーパー + やがちゃんギョーザ

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柏市中心に8店舗を展開する高級リージョナルスーパー、「KEIHOKU」。

 

やがちゃんキムチの周囲にも数店あります。

 

このスーパーの特徴は、一にもニにも、「いいもの」。

その姿勢がとても明解なスーパーです。

 

紀伊国屋や成城石井も凌ぐハイブロウな品揃え。

でもよく見ると、千葉周辺の地域メーカーの物が多く置いてあります。

チーズの品揃えも、この見事さ。

 

果物も、間違いのなさそうなものばかり。

バレンタインチョコも高級ブランドが勢ぞろい。

 

やがちゃんキムチが置かれてもよさそうなお店ですが、基本的に卸はしない当店なので、考えたことはありません。

 

お客の中心は中高年層で、とても落ち着いた雰囲気です。

 

この日は、築地「佃権」の練り物を買って帰り、私の手作りギョーザとともにおかずにしました。

KEIHOKUさんにもギョーザは置いてありますが、キムチとギョーザだけは、やがちゃんにかないません。

村上春樹氏のエルサレム賞スピーチ

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「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立ちたい」

 

作家村上春樹さんが、エルサレム賞の授賞式で語った感動の言葉です。

ガザ紛争でもめるエルサレムの地で、よくぞ、この語りが出来たものと思います。
よほどの胆力、勇気、そして何にも増して、人間という物を考え抜いて来た深慮に感じ入ります。

外国での会見というと、恥ずかしいことがあった日本ですが、このスピーチは誇れるものですね。

卵・・・個人

 

壁・・・その個人が自らを守るために作ったシステムだが、時に自己増殖して、個人を襲う

この例え、心に残ります。

 

心に残ったので、今日は商品リンクを貼りません・・・・・。

銚子丸は安くて美味しい

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回転寿司、銚子丸。

千葉、東京東部に展開する、大繁盛チェーンです。

ネタは殆ど銚子港から。だから、毎日お奨めが違います。その日の水揚げで選ぶのだとか。

回転もしますが、殆どはオーダーして握ってもらいます。
たまに、ピチピチしたマグロを目の前で捌いて、「おすすめ」されることも。おすすめされたお客さんは、殆どがオーダーしてしまいます。

この日は、バレンタインにちなんで、「鯛」が奉仕価格。
2貫でなんと、136円。
それも、新鮮そのものの大きなネタで、美味しいこと美味しいこと。

都心の気取ったおすし屋さんにもずいぶん行きましたが、私の今のおすすめは、この銚子丸。

うまい、安い、活気がある。
大人気だから、時間をずらしていかないと、一時間以上待つこともありますが、この日は、早めに行って、たっぷりと食べました。

それでも3人分で3000円台。
え?! こんなに食べたのに・・・・。
息子が何度も計算していましたが、間違いはありませんでした。

やがちゃんキムチも、安くて美味しいですよ!

志賀直哉と小林多喜二

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今日はちょっと「文学な」話題。

 

最近、「蟹工船」がブームですね。

高校の頃読んだ記憶がありますが、あまりいい印象はありません。もう一度読もうという気も起きません。

ところで、
我孫子市の手賀沼の畔に、「白樺派文学館」があります。

我孫子は、講道館の始祖、嘉納治五郎が住み、その関係から、白樺派の思想を担った柳宗悦、その妻で声楽家の兼子、そして、あの志賀直哉や武者小路実篤らが住んだ場所です。

その志賀直哉が、彼を慕う若き小林多喜二の「蟹工船」の感想を書いて送った、自筆の手紙が展示されていました。

さすが、小説の神様。

平易で簡潔な文章の中で、多喜二の才能を褒めながらも、作品の弱点をずばり指摘しています。

「芸術と思想は決して両立しません」と、強調していました。

 

多喜二は官憲に捕らえられ、非業の死を遂げましたが、作品自体は過剰に評価、美化されてしまったようです。

新たな「貧困の時代」の今、多喜二が生きていたら、どんな作品を書いてくれるでしょうか。

シースケーキと、幻のようかん

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姪が九州の青年と恋をして、来月結婚式です。

そんな遠くに何故・・・・と叔父さんとしては不満ですが、燃える恋心には勝てません。

挙式は福岡の小倉でですが、すこし足を延ばせば、そこは長崎。オランダ坂、浦上天主堂、グラバー邸と、見たいところが沢山あります。

などと考えていたら、昨晩のテレビの「ナントカ県民ショー」で、長崎県民の間で定番のケーキが紹介されていました。

生クリームのカステラケーキの上に、缶詰の桃とパインが乗せられた物で、どこのケーキ屋さんでも圧倒的に売れ筋ナンバーワンだそうです。
イチゴショートケーキなど、問題にならないくらいの人気だそうで。

名前は、「シースーケーキ」
シースとは、エンドウのサヤのことだとか。

他県にこのシースケーキが無いことを聞いた長崎県民は皆ビックリ。
「え!?東京で売っていないんですか!?」と絶叫するさまに笑いました。

私の故郷の長野県にも、そんなデザートがあります。
信州産の寒天と小豆を使って作る、「ようかん」です。

普通のようかんとは違い、プリプリと柔らかで、小豆の粒がぎっしりと残り、大好きでした。

母がこのようかん作りの名人でしたが、もう高齢で台所には立てません。

小学生の頃、学校に行くときに、

 「今日はようかんを作っておいて上げるからね」

と母に言われると、もう一日中それが楽しみで楽しみで。
学校が終わると飛んで帰り、出来立てのようかんを夢中で食べました。

信州の子供達は、今でもこのようかんをおやつに食べているのでしょうか。

バレンタインデーを前に、そんなことに思いを馳せました。

 

あのようかん・・・もう食べることが出来ないのでしょうか。

京都イージーのTシャツ

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京都イージー。

 

私が尊敬する、ネット販売界の「巨人」、岸本社長が運営する、USAのTシャツ販売の専門店です。

 

岸本さんは、「正しいネット販売」を考え続けて来た方。

 

楽天市場等の「モール」には絶対出店せず、全て自前の店つくりで、インターネットの黎明期からご活躍をされている方です。

 

品質本位。

 

即日発送。

 

ネット販売のあるべき姿を、ご自身で実践されているだけでなく、殆どボランティアで、全国の業者に伝え続けています。

やがちゃんキムチも、その薫陶を受けた店の一つ。

まだまだ、半人前ですが。

 

アメリカ文化の象徴、Tシャツ。

 

買うなら、イージーで。

水上アスレチック

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さあスタート!

 

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道なき道を渡り、

 

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坂を上り

 

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水の上を歩き

 

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水上の難関を渡り

 

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最後は

落ちてずぶぬれです。

 

千葉野田市の「清水公園」の水上アスレチックの一こまでした。

冬でも営業中。

参加者少数。

「七人の侍」とやがちゃんキムチエキストラ

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僕がこの映画を初めて見たのは、アメリカの大学の「映画鑑賞」の授業ででした。

一年間で30作ほどの世界の名作をただで見れる時間で、単位もくれるとあって、いつも大盛況。
その最初の映画が、この「サムライ セブン」でした。

それ以来、ビデオで、テレビで、いったい何回見たでしょうか。
紛れも無く、世界映画史上ベストワンの作品だと思います。

黒澤作品はどれを何回見ても、見飽きない。
心の中で色あせないのです。

テーマが深遠かつ明快なこともありますが、もう一つの特徴は、一つ一つの映像が、どのシーンでも一枚の絵画のようにバランスが取れた美術作品のように仕上がっているところだと思います。

音声を出さないで、画面だけ見ていても、美しい。

上の三枚の写真は、先日BSで放送された物をデジカメで写したものですが、その真ん中の写真を見てください。
中央に居る武士が、刀を斜に構えていますよね。これが、周囲の農民達の竹やりの向きと一致しています。これが野武士の襲撃を待ち構えるシーンで、5秒ほど続くのですが、この刀の向きが少しでもずれていたら、緊張感がこれほどに感じられないでしょう。

そこまで計算された「絵」なのですね。

 

「七 人の侍」で、初めて野武士の一団が山を駆け下りて来るシーンは、その凄まじさ、壮絶な演技、全体の芸術的配置に、文字通り身の毛がよだちました。今見て も、毎回背筋が寒くなります。アメリカの学生もその場面では、誰もが「ワオー」とため息をつき、その音が教室内に低く響き渡ったったのが、今でも記憶に残 ります。

黒澤監督は、シーンの一枚一枚の絵コンテを全て自分で書いたとのこと。

やはりこれは、「芸術」なのですね。

芸術というには口幅ったいですが、新作の「やがちゃんキムチエキストラ」、一つの作品です。

漢字検定と月島慕情

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息子が、漢字検定にトライ。

会場まで付き合って、試験の1時間の間は、手持ち無沙汰で、近所のスーパーをブラブラ。

書籍売り場に入ったとき、すでに30分が過ぎていましたが、浅田次郎の新作に目が止まり、立ち読み開始。

 

浅田次郎・・・・。

私に読書の楽しさを教えてくれた人は、この人かもしれません。

もともと文学青年だった私も、今の仕事に入ってからは、長い間小説などには触れていませんでした。

それが、たまたま読んだ「プリズンホテル」に夢中になり、以後、浅田作品を次々と。そして、他の作家にまで手を伸ばし、文学中年の仲間入り。勢い余って、幾つか小説を自作までしました。

今日読んだ新作は、「月島慕情」。

やはり、すごい。

ここまでシーンを瞼の裏に描かせる作家は、浅田氏以外に居ないでしょう。あっという間に入り込み、読みきってしまいました。

時計を見たら、漢検終了時間が過ぎていました。慌てて会場に戻ると、既に息子が会場の外に出ていて、怒っている顔。

「遅いよ、パパ。どこ行ってたの。もう暗くなっちゃうじゃない」

「ごめんごめん、本読んでたから。どうだ、満点取れそうか」

「ダメ。どうしても書けない字があった」

「何だそれは?」

「おいる、って言う字」

「おいる?」

「年取るって言う字」

「ああ、老いる、ね。そんな簡単な字、書けなかったのか」

「パパ。パパだって立ち読みしてて、時間忘れたんでしょ。僕だって忘れちゃうことあるんだよ。パパ、老いたんじゃないの?」

 

ギャフン。

でもまあ、たぶん合格しただろうし、浅田次郎は読めたし、いい一日ではありました。

「月島慕情」のラストシーンには、夜空に浮かぶ月が出てきます。帰路空を見上げると、見事な下弦の月が輝いていました。

あ、そうだ。

本屋さんでの立ち読みは、いけませんよ。