白菜キムチ「頂」の奇跡

やがちゃんキムチ 矢ケ崎 敏一

キムチを作り始めて、23年。 私は「やがちゃんキムチ」というキムチ店を経営しています。
http://www.umakim.com
ラーメンやギョーザ、弁当などの飲食店営業を続けた後、バブル経済が破綻した年でもある1990年にこのキムチ業を開始しました。
以来、様々の紆余曲折を経て、現在は千葉県の柏を中心に、無添加のキムチの製造販売をしております。

販売方法は、インターネットを中心とした通信販売と、全国の生協や飲食店さんへの卸
業が主な形です。
製造は全て手作りで「無添加」のキムチを製造しています。

キムチにもいろいろありますが、メイン商品は何といっても「白菜キムチ」です。

「やがちゃんキムチ」でも、創業時から今まで毎日、白菜キムチを作り続けて参りました。
ただ、この白菜キムチが、あらゆるキムチの中でも最も作ることが難しいキムチであることはあまり知られていません。

季節によって移り変わる白菜の質に合わせながら、一年中美味しい白菜キムチを安定して作り続けるのは、至難の技です。しかも添加物の力を借りない無添加キムチなら、なおさらのことです。

本書は、その困難な白菜キムチ作りに挑み続け、ついに「頂」(いただき)という画期的な看板商品を作り上げるに至った経緯を書いたものです。

「頂」の完成までには、さまざまの苦難がありました。途中であの震災もありました。
何故敢えてその大変な道を選んだのか。
それは、「食」というものを真摯に見つめ続けたから、としか今は書けません。
ただ美味しく感じればいい、ただ売れればいい、ただ儲かればいい・・・。そういう考え方からは、けっしてこのキムチは生まれませんでした。

食とは何か。真の美味とは何か。本書のテーマは、そこにあります。

 

 

1) 無添加への長い道のり
2) 白菜キムチが一番難しい・・・
3) キムチの要素は何だろう? 白菜と、唐辛子と、そして・・・
4) ええい、塩なんか自分で作っちまえ!
5) 常識を破れ! その1・・・カットして漬け、重石をしない!
6) 常識を破れ! その2・・・漬けあがり後の水洗いもしない!
7) 常識を破れ! 無添加ヤンニョムジャンのさらなる進化
8) 2011年3月11日の事
9) 頂のある毎日を!
後書き