アミノ酸入りや酵母エキス入りを見抜くコツ

周知の事実ですが、ほとんどの加工食品には添加物が使われています。

添加物は「使う必要がある」から使われている訳です。たとえば、「綺麗に見せるために」使うのが「着色料」であり、「日持ちを伸ばすため」に使うのが「保存料」であり、「希薄な素材しか使わないで形を作るために」使うのが、「増粘材」なのです。

そして、「美味しく感じさせるため」に使うのが、「アミノ酸調味料(=化学調味料)」や「酵母エキス」などです。(酵母エキスは分類上は商品添加物ではありませんが、本質的には添加物そのものです)

なぜ「美味し感じさせる」必要があるかと言えば、「美味しくないから」、ということになります。
そしてなぜ美味しくないかと言えば、「十分な素材を使っていないから」「十分な技術が無いから」ということになりますが、突き詰めて行くと、すべては「経済性」に行き着きます。

少しのコストで、多くの利益を出す。
ほとんどの添加物の使用理由はこれです。
これをまず、しっかりと認識しておきましょう。

さて、添加物の中で分かりずらいのが、アミノ酸調味料や酵母エキスのような、「化学調味料」です。
私たちはこういった「化学調味料」に舌が慣れ切ってしまっているので、その存在を見抜くのが困難になっています。

そこで、こういった「化学調味料」の添加を見抜くコツを列挙することにいたします。

 

1)食べてすぐに「美味しい!」と感じるのは、化学調味料の味である

テレビの食レポ番組等で、タレントが料理を口にした途端に「美味しい!」と叫ぶような場面を良く見ます。これは、化学調味料の味を「美味しい」と感じている、と判断できます。

本来の「旨味」というものは、口に入れて、舌で味わい、それが脳に伝わり、「美味しい」と感じるまで、最低6秒から10秒はかかります。
身近に無添加の食品があれば、それで実験してみてください。あるいは、大根やニンジンを生のままかじってみてください。その「味」を感じるのに、それだけの時間がかかるのがお分かりになると思います。

化学調味料は、化学的に合成されているので、私たちの体には「異物としての刺激」と感じられ、すぐに刺激感を感じるのです。
試しに、台所にある化学調味料を舐めてみてください。ほら、口に入れた瞬間に、刺激を感じますよね。

 

2)後味がいつまでも残るのが、化学調味料です

例えば、ラーメン屋さんで化学調味料入りのラーメンを「美味しいなあ」と言いながら食べたあと、喉が渇きますよね。だから、多くの人が、水を飲みます。

これは、化学調味料の刺激感が、消えずに口の中で残ってしまっているからです。
本能的に、その刺激を洗い流したいと思うから、水を飲みたくなるのです。

このように、化学調味料の味は、食後もしばらくの間口に残ります。
食中に「飽きる」感覚を覚えるのも、原因は同じです。

 

3)結局みんな、同じ味に感じる

中華料理などでは典型的に感じることですが、料理の素材が、タケノコであろうが白菜であろうが、キノコであろうが牡蠣であろうが、牛肉であろうが鶏肉であろうが、結局「同じ旨味」であると感じたことはありませんか?

これは、同じ化学調味料を使っているからに他なりません。

料理店には様々の化学調味料が置かれていますが、化学的に合成された「グルタミン酸」「イノシン酸」「酵母エキス」がその主成分の主なものです。

中華料理店では「鶏ガラスープ顆粒」が多く使われますが、それにもこの3種の成分が入っています。
だから、素材が何であれ、結局こうした強烈な「旨味」を持つ調味料で味を被せてあるので、同じ味に感じてしまうのですね。

無添加の料理は、そのお皿ごとに全く違う味になるはずです。

以上の3つの視点で、「無添加」か「添加物入り」かを見分ける意識を持つと、味覚レベルは飛躍的にアップするはずです。