キムチ 和の味
震災と頂の創作から7年
やがちゃんキムチの看板商品、「白菜キムチ 頂」を作ったのは、あの震災直前の2011年2月でした。
白菜を丸ごと漬けないで、カットしてから特製の風味をつけた極上塩で漬ける、という逆転の発想。
バランスの取れた無添加のマイルドヤンニョムジャンで味付けし、「別物キムチ」という名前で売り出したのでした。
当初からご好評をいただいていたところに、地震。しばらくはキムチも作れませんでした。
それでも、再開後はこの「頂」だけはよく売れてくれて、各地からの引き合いも頂き、やがちゃんキムチの代表商品となってきたのです。
震災で半分無くなった「タレ」
あれから7年。
キムチ屋の命ともいえる「ヤンニョムジャン」に、まったくの新作ができました。
まったくの新作といっても、すぐ出来上がったわけではありません。
20年以上に渡って「継ぎ足し」で作り続けている、にんにくの醤油漬け。この上澄みの醤油だれをベースとして使用します。
このにんにく醤油だれは、実は、あの震災で冷蔵内で容器がいくつも倒れ、半分以上が流出してしまったものです。当店のある柏市にも、震度6弱の揺れがあったのです。
それでも半分は残り、従前からの「継ぎ足し」の歴史は途絶えないで来ました。
まさに、「見えないところに味がある」という当店のコンセプトの象徴のようなタレです。
その見えない歴史のタレで出来た、和の味
そこに、伝統のヤンニョムジャンを加え、レモンとりんごの果汁をたっぷり加えて、みりんや清酒といった日本伝統の発酵調味料も使います。
このタレで、特製塩で漬けあがった白菜を味付けすると・・・
口当たりが、かつてないほどマイルドです。
それでいて、軽いというのではありません。
奥深く、コクのある味わい。
そして、特筆すべきは、食後感の良さです。まるで果物を食べた後のような、爽快感が広がります。
食べはじめから食べ終わりまで、自然と体になじむ爽やかさ。「和の味」と呼ぶ理由は、ここにあります。
7年かかり、辿りつたこの味わいです。いや、震災前の長い歴史も継ぎ足しで受け継いだ、「見えない歴史」も背負ったタレの味わいなのです。
従来の「頂」は、もちろん今後も作り続けます。
そこに並んで、今回発売した「和の味」です。
お試しください。