だし・・・・漢字で書くと出汁。最近、ちょっとした「だしブーム」ですね。
だしメーカーの「だしパック」なるものが人気を呼んで、若い女性が競ってそれを買い求めたりしています。
そこでちょっと、ご注意を。
だしとは、天然の素材の旨みを抽出するものです。旨みは化学的に合成したものは、一部は「化学調味料」として「添加物」とて分類されます。これは、天然のだしとはまったく無縁のものです。
一部のメーカーの「だし」製品には、堂々とこの化学調味料が加えられています。表示としては、「調味料(アミノ酸等)」と書かれているものが多いです。これは、だしとは違う、、いわゆる「おクスリ」だと思ってください。
また、化学調味料無添加と謳っていても、「たんぱく加水分解物」や「酵母エキス」などを加えている例もあります。これらは「添加物」ではありませんが、本来のだしの味とは関係なく抽出されるものですから、これらをだし商品に加える行為は、いかがなものかと思われます。「おクスリ」とは言わないまでも、「サプリメント」のようなものです。
さて、邪道から離れて、だしの本道を語りましょう。
「だし」は、いろいろなものから取れます。
肉、魚、野菜、海藻類、キノコ・・・・さまざまの地域で、さまざまのだしが取られています。
味噌汁を作る場合、あなたは何からだしをとりますか?
昆布? かつお節? 煮干? ・・・何を選びますか?
答・・・・何でもいいんです。そのときに味わいたいだしを選び、楽しんでください。
味噌の種類でも違ってくるし、何より、作る本人の気分次第ですべてが違ってきます。
私が一番好きな味噌汁は・・・アサリの味噌汁! これはもう、たまりませんね。小さいころから、本当に大好きです。東京湾のアサリは身が厚く味が濃く、本当に美味しいです。
では、アサリの味噌汁を作るときに使うだしは・・・・・・???
私の答ですが・・・・・何も要りません! あさりだけで、十分なだしが出るのです。
下手にだしを取ると、味がくどくなります。
アサリには、二枚貝特有の旨みがたっぷりありますから、ほかにだしの素材は不要です。
ハマグリでも、シジミでも不要ですね。
では、カレーを作るとき、何かだし素材を使いますか?
蕎麦屋のカレーが旨いのは、かつおだしがよく効いているからだと言われます、それはひとつの真実でしょう。
でも、玉ねぎと鶏肉を良く煮出していれば、十分な旨みのスープが取れます。これにも特別のだしの素材は不要なのです。
さらにジャガイモを加えれば、なお深みのある味わいとなります。あとはカレールーを入れるだけで、十分美味しいカレーとなりますね。そう、野菜や肉だけでも、美味しいだしが簡単に取れるということです。
だしを十分取ったものは、味がベースについていますので、その後どういう加工をしても、味が割れることがありません。
日本料理が薄い味付けでも十分に美味しいのは、だしが効いているからに他ならないのです。
だしといえば、「昆布」「鰹節」「しいたけ」「煮干」などを思いつきます。
ですが、それ以外の素材でもだしが取れることを知っておくと、役に立ちますね。
いろいろな料理の場面で、「ちょっと味見」を繰り返し、その場面での「だし」の味を覚えておきましょう!