25年ほど前、やがちゃんキムチの小売店舗一号店を出すときに、その店名がなかなか決まりませんでした。
○やがちゃんキムチの語源
当時は酒屋やラーメン店を経営していて、その店長を集めて店名を募ったのですが、私が長野県出身だから「信濃屋」とか、「矢ケ崎屋」とか、「キムチの矢ケ崎」とか、その程度の案しか出ませんでした。
「じゃあさ、いっそ、やがちゃんキムチ、でいくか?」と、私がふざけて言いました。あくまで、固まった場の雰囲気を和らげるための冗談でです。
ところが、「それでいきましょう!」という意見が続出。なんと、「やがちゃんキムチ」で決めてしまったのです。やがちゃんとは、学生時代の私のあだ名でした。
ですから、お店の看板で「やがちゃんキムチ」とかかれているのを見ると、当初は恥ずかしくて仕方ありませんでした。
○味は文化
それはともかく・・・。
店名だけでなく、店の基本的なコンセプトとか、キャッチフレーズも決めなくてはなりません。
それについては、最初から心に決めていました。
「味は文化」です。この言葉は、いまだに、やがちゃんキムチのコンセプトのひとつです。
私の趣味は、文学です。自分で小説を書くこともあります。
文学は、「文化」のひとつといえますよね。
同じ意味で、素材にタレの味わいを足して新たな味を作り上げ、笑顔で召し上がっていただくことは、立派な「文化的行為」だと思うのです。
小説の創作と、キムチの創作は、やがちゃんキムチの中では、まったく同じ意味合いの行為なのです。
もちろん実態はただのキムチ屋ですが、根底にはその思いがあります。
だからこその無添加、だからこその、美味です。召し上がる方に喜んでいただき、健康になっていいただけるように。文化を名乗るのであれば、当然のことです。
がんばります。