Share |
私が9歳の秋、東京オリンピックが開かれました。
あの半月間は、毎日テレビにくぎ付け。
何もかもが光り輝く、夢のような時間でした。
開会式に集った、94か国の選手の行進。最後に入場して来た日本選手団の真っ赤なブレザー。
聖火入場、国立競技場の階段を駆けあがる時、そして聖火台に点灯される時、皆息をのんで、「上手くいきますように」と祈りました。
天皇陛下の開会宣言。
真っ白な鳩が無数に飛び立ちました。
そして、競技開始。
三宅の、重量挙げ金メダル。
東洋の魔女、バレーボールの6回ものマッチポイント!
ボクシングの桜井の金!
陸上100メートルの、ヘイズの走りの豪快さ。
期待の飯島は準決勝で敗れる。
同門の依田郁子は、80メートルハードルで、よもや優勝の好レース!
無敵の柔道は、無差別級で神永がヘーシンクに押し倒されました。
マラソン、円谷の疲労困憊の銅メダル。
そして、感動の閉会式。
何もかもが、9歳の少年だった私の心の中に、いまだに鮮やかな映像とともに記憶されています。
50年後の今、また、東京オリンピックが現実のものになろうとしています。
あと1か月で、それが決定するそうです。
あのオリンピックの感動を、また味わえるのでしょうか・・?
いえ。
敢えて書きます。
今、今この時に、日本はオリンピック開催をするべきなのでしょうか。
200か国の外国からのお客様をお迎えするべきなのでしょうか?
本当に今、それをするべきなのでしょうか?
お金のことを言っているのではありません。
開催能力や設備の事を言っているのではありません。
それらは、日本が一番万全でしょう。
原発の事です。
福島第一のことです。
事故収束などとは程遠く、今でも毎日、放射能が流出しているこの事態。
15万人もの地元住民が、いまだに帰れないこの事態。
この事態を抱えて、200か国から人を迎え入れられるのでしょうか?
完全に事故が終息するどころか、環境汚染が日々進んでいるこの中で、国を挙げてオリンピックを開催するべきなのでしょうか。
もちろん、開催は可能です。半月間の宴は、滞りなく進むでしょう。
多くの感動がまた、生まれるでしょう。
しかし、その陰で、原発避難民は減らず、海は汚されていく。
それはやはり、あってはならないことだと思うのです。
オリンピックは見たい。心からそう思います。しかし、その前に何とかしなければならないことがあります。
皆様はどうお考えでしょう。
by やがちゃん of やがちゃんキムチ
(2013年1月から6月までのブログはこちらです)