NHKのBS放送で、黒澤明監督の全作品をシリーズで放送しています。
先日は、「乱」でした。
もう数回見ている作品ですが、やはり、ついつい見入ってしまいます。
黒澤作品は、「シェイクスピア劇」を土台にしている物が多いといいます。
私はたまたま学生時代の専攻がシェイクスピアでしたので、この「乱」を予見無しに初めて見た時に、あ、これは「リア王」のリメイクだな、と、冒頭の部分で気がつきました。
「リア王」といえば、完全な上演は不可能とさえ言われる、シェイクスピア劇の最高峰のスペクタクル悲劇です。
あまりにテーマが壮大、深遠で、演じる方も見る方も、感性も体力も追いつかない巨大な悲劇。
その「リア王」を、ここまで完璧にリメイクした黒澤明氏の偉大さは、やはり語り尽くせませんね。
ちなみに、「乱」を英訳すると、「CHAOS」です。
混乱、では無く、「混沌」なのですね。
今の世界の様相を一言で言えば、「混沌」です。
今見るにふさわしい作品でした。
さて、やがちゃんキムチは、さまざまの素材の味を、混沌の中から一つにまとめ上げています。
黒澤さんにも召し上がっていただきたかった・・・・。