私の地元、柏で大人気のうなぎ屋さんがあります。店名はあえて書きませんが、
有名どころ。
いつ前を通っても、行列。いつかは食べたいと思っていたので、今日の猛暑の中、
行ってきました。
列に並んだのが、11時30分。日陰がなく、うなぎ並みに焼けました。
席に座れたのが、一時間後。
頼んだのが、3200円(だったかな?)の「重ね重」(だったかな?)。
ご飯の上と中とに、二重に蒲焼が入ってる豪華なものでした。
結果・・・。
うなぎは上等でした。
注文を受けてからさばくといううたい文句のとおり、新鮮そのもの。
焼き具合も最高でした。
主役のうなぎは、最高だったのです。その意味では、大満足。
ただ・・・。
ただ、タレがいけないと思いました。味はいいんですよ。でも、タレのかけ方が
少ないんです。
私はキムチ屋ですから、タレが命だと思っている食べ物屋です。
キムチ屋の生命線は、「タレ」(ヤンニョムジャンといいます)なのだと固く信
じています。
今日のうなぎ屋さんは、うなぎは最高、タレも美味ですが、タレの量があまりに
少ない。これがいけないです。蒲焼の命のうちの半分は、私は「タレ」だと思っ
ていますので。
それから、これは決定的でしたが、「ご飯」が出来が悪いです。
いかにも「急いで炊いた」とわかるような、芯がある炊け具合。うなぎのタレが
薄い、ご飯が硬い、では、せっかくの最高級うな重の価値が減じます。
私のやっている「やがちゃんキムチ」の場合、たとえば、白菜キムチの場合は
もちろんですが、「ホタテのキムチ」とか」「カニのキムチ(ケジャン)」とか
の場合でも、そのホタテとかカニの原価より、タレの原価のほうが高いのです。
これはキムチ屋では普通ありえないことですが、それだけ、無添加でありながら
旨みを出そうと思えば、タレにお金がかかるんです。だからうちのキムチは、
よそ様よりかなり高めなんですね。値段が。味もですけど。
(申し遅れましたが、やがちゃんキムチは、全商品無添加のキムチ屋です)
ですから、最大の「ウリ」であるタレをケチることは絶対に考えられません。
うちのキムチは、どの製品もあきれるほどに「タレだらけ」です。
それから、うなぎは良くても、もうひとつの主役のご飯がこれでは、がっかり
しますよね。お重屋さん、丼屋さんなのですから、ご飯は最高のものを出さない
といけませんね。お米も、高くても粘り気があって旨みの強いものを使うべきですね。
ちゃんと研いで、数時間置いて、炊いて、ちゃんと蒸らさなければだめです。
費用と時間を惜しんではいけません。今日出たものでは、少なくとも、
牛丼チェーンのうな丼のご飯の方が、出来がいいです。
食べものは、その素材すべてが主役です。
どんな素材でも、手を抜いてはいけません。
せっかくのあのうなぎ、今度行くときは、ほかの主役たちもいい出来合いで
ありますように!