「混ぜる」食文化

キムチは、お隣の朝鮮半島の生まれ。

その韓国へは、近いところなら船で2時間。飛行機で30分ほど飛べば、韓国に着きます。

ですが、そんなに近くても、日本と朝鮮半島とでは、食の文化が相当に違います。

たとえば、当店で作っている「ビビンバセット」ですが、ビビンバの素材の「ナムル」をご飯に乗せると、こんな感じになりますね。

もやし、青菜、ぜんまい、なます、そぼろに、コチジャンが添えてあります。

この「ビビンバ」を出されたら、あなたはどうやって食べますか?

(1)このまま、上から食べる

(2)乗っている具とご飯をかき混ぜて食べる

私なら、実は(1)なのです。ですが、ご存知のとおり、本場の韓国では、これは(2)の食べ方が圧倒的に多いのです。

ビビンバだけでなく、他のメニューでもこれは同じで、たとえば「チゲ」などの鍋物でも、日本では、ご飯と鍋のものは、 別々の器に入れて、それぞれを食べますね。

韓国では、鍋のものとご飯やキムチを同じ器に入れて、ザーっと混ぜて食べます。

韓国語で「混ぜる」ことを「ピビン」というそうです。「バ」は「ご飯」のことですので、つまり「ビビンバ」とは、「混ぜご飯」なのですね。
そういえば、日本の「混ぜご飯」も、ご飯と具を混ぜて食べますね。その意味では、日本にも「混ぜる」文化はありますが、韓国ではそれが全メニューに共通して言える「文化」だということだと思います。

お好みの食べ方は、人それぞれ。

気の向くままに、いろいろな食べ方をするのも楽しいですね。