苦労していた「キムチ唐揚げ(キム唐)」がようやく発売できました。
国産鶏もも肉に、無添加ヤンニョムジャンを絡めた商品です。
片栗粉をまぶして揚げるだけですが、開発の苦労は相当のものでした。
とにかく、揚げるとすぐに「焦げる」のです。
タレの唐辛子、しょうゆ、味噌などが反応して、焦げるのはどうしても避けられませんでした。
ここを一気に解決したのが・・・
発酵の力
でした。
タレにはもともと、清酒、みりんが加えられていますが、その量を調整して、よりタレの発酵を促すようにいたしました。
ヤンニョムジャンには大量の魚介類(アミエビ塩辛、ホタテ、あさり、牡蠣)が含まれており、ここに含まれる乳酸菌に作用して、さらに発酵がすすみます。
タレに絡められた鶏肉にも変化が起こり、ある時間を熟成させると、
◎より熟成が進み、旨みが増す
◎やわらかくなる
◎揚げても焦げにくくなる
ことは突き止めたのです。
タレを絡めてすぐに揚げると焦げますが、時間がたてばそれが嘘のように焦げなくなります。
これは衝撃でした。
発酵の力は、何とすばらしいものでしょうか。
あらためて感じた商品開発でした。
思い起こせば、うちで作ってきた「キムチのタレ(ヤンニョムジャン)」が「腐ったこと」や「カビが生じたこと」を、30年の経験の中で見たことがないのです。
冷蔵庫の中には、数年前に作ったタレをサンプル的に保管しているのですが、何年たっても、腐りません。それどころか、どんどん旨みが増してきているように思えます。
こういうものを商品としてはお出ししませんが、個人的に楽しんではおります。
発酵の力を、あらためて感じた次第です。