前号の続きです。
ホールタトリタン、できました
見つかったレシピで、ひな鶏の丸ごと一羽を煮てみました。15年前の記憶がよみがえり、ああ、そうだ、あの時はあの工場で、夜遅くまで必死に鶏を煮たんだっけな・・と、その時の工場の匂い、灯り、鶏を煮る火の熱さ、かけていたラジオから流れてくる音楽・・など、次々に思い出されました。
そして、ホールタトリタンは、15年ぶりにできたのです。
以前よりはるかに美味しくなっていました
レシピとおりに作ったのですが、15年前とは味がまるで違います。もちろん、方向的に同じ味なのですが、深みがまるで違うのです。口当たりもまろやかで、食べるほどに、その深みにはまるのです。箸が止まりません。
その理由は、すぐに理解できました。
素材がすべて無添加になり、自然の旨みが深まったからです
15年前はまだ、やがちゃんキムチは無添加ではありませんでした。
微量使用でしたが、化学調味料を味の決め手として使っていました。
それをその後無添加にする過程で、ありとあらゆる手法を駆使して、徹底的に自然の素材の味を抽出する努力を重ねてきたのです。
ヤンニョムジャンも、原料自体が15年前とはまるで違います。今のヤンニョムジャンと比べたら、15年前のものは、まるで「オモチャ」のようなものでした。醤油だれも、味噌だれも、まったく違います。自然発酵食品の美味利用や、和風だしの技術の応用など、やがちゃんキムチはこの15年間で、まったく違う味の現出が出来る様になりました。
だから、ホールタトリタンも、はるかに美味しくなっていました。
まず、丸ごと温めて、肉を食らう!カムジャタンもよし!
解凍したホールタトリタンをそっくり鍋にあけ、温めてください。これだけです。
なお、解凍は、ボールに水を流しながら袋ごと解凍すると、早いですよ。もちろん冷蔵庫での自然解凍でもOKです。
ひな鳥を丸ごと煮てあります。長時間煮てあるので、簡単に箸でほぐせます。ヤンニョムの味の沁みたこのお肉、たまらない美味しさです。たっぷりあります。なんといっても一羽分ですから! ガンガン召し上がってください!
このとき、あらかじめ茹でておいたジャガイモを入れると、「カムジャタン」となって、ものすごく美味しいです。ジャガイモのゆで汁は、ホールタトリタンの辛さの調節にお使いください。
残りスープでごった煮をする
お肉を食べつくしても、スープは絶対に捨てないでくださいよ! 食べ切れなかったら冷蔵庫で保管して、翌日にでもまた、お好きな野菜を入れて「ごった煮」を作ってください。鶏肉の旨みをたっぷり含んだこの辛味スープは、極上の味わいです。これが無添加などとは、誰も信じないでしょう。それほど、旨みに満ちた豊かな味わいです。
具として、お豆腐、生卵は必須アイテムかもしれません。本当によく合います。
最後はご飯やうどんで締める!
さあ、ごった煮も終わりに近づいたら、ぜひ、ご飯かうどんを入れましう!
これがまた最高! こんなに美味しい「おじや」や「うどん」、誰も召し上がったことがないはずです。夢中で食べ尽くしましょう! 最後の一滴まで、ホールタトリタンの汁をご堪能ください!