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黒澤明監督 「生きものの記録」
1955年作。
米ソの原爆実験による放射能の恐怖に取り憑かれた一人の老人が、一族を引き連れてブラジルに移住しようとして、、そしてすべてが壊れて行く物語。
50年以上前の作品なのに、斬新なリアリティを持って我々に迫ります。
我々は今、原爆ばかりではなく、「原発」の恐怖と間近に対峙しているからです。
三船敏郎扮する老社長が、一言吐き捨てる場面があります。
「何という馬鹿なものを作っちまったのだ」
原子力は、人類にとって福音だったのでしょうか。
2012年、あらためて考えさせられる作品です。
狂人となった老人と、そうでない我々と、どちらが「まとも」であったのか・・・
いや、そんな議論自体が、無意味ではないのか。
何故なら、原子力というものは、すでに我々が制御できないものであるから。
ひとたび撒き散らされた放射性物質がその力を失うまでの時間・・・・25万年です。
25万年。
必見の映画がここにあります。
by やがちゃん of やがちゃんキムチ