なぜ無添加なのか シリーズその2(化学調味料の実際)

choumi

化学調味料のタイプ

コストが安くて「旨みのようなもの」を出せる化学調味料には、様々のタイプがありますが、代表的なものは、以下のとおりです。

1)安価なもの

これは、グルタミン酸ナトリウム100%のもので、非常に安価です。中国や韓国のブランドが知られており、「味の素」を真似たネーミングの「味元」というブランドが有名です。日本でも1キロ当たりで150円程度で買えるようです。グルタミン酸だけなので、「旨み」(のようなもの)がストレートです。主に漬物業界などで多用されています。

2)中間的な代表商品

有名ブランドの「味の素」や「ミタス」に代表されるもので、配合は、アミノ酸の一種であるグルタミン酸が98%、核酸の一種であるイノシン酸(リボヌクレオタイドナトリウム)が2%、というタイプです。

2%のイノシン酸が入ることで、「旨みの相乗作用」が起き、より強い旨み(のようなもの)と丸みが感じられます。相乗作用とは、別々の物を合わせると、1プラス1が2以上のものを生むということを指し、一説には、1プラス1が、2の二乗で4になる、ということです。
日本の家庭用の化学調味料の多くはこのタイプであり、業務用でも大きな部分を占めます。

価格的には1キロ700円前後。手ごろな調味料として、あらゆるところで多用されています。

3)高価なタイプ

「ハイミー」や「いの一番」などに代表されるタイプです。価格的にも1キロ2000円程度。強い旨み(のようなもの)とコク(のようなもの)を演出します。

配合は、グルタミン酸が92%にイノシン酸が8%が標準です。

ですから、「旨みの相乗作用」もより大きく働きます。

強い旨みを必要とする業界では、非常に良く使われています。代表的なのが、中華業界。ラーメンの味わいは、ほとんどすべてがこの調味料の作用で生まれます。私はラーメン業界に長く深く関わってきましたが、この手の化学調味料を使わない店に出会ったことがありません。
中華業界だけでなく、外食産業全般、加工食品全般に広く使われています。漬物業界もその代表的な存在で、「美味しい」と思われる原因がこの調味料にあることが非常に多いのが現実です。

化学調味料の「効果」

 

旨みの演出

天然の素材を使わずに作られる化学調味料は、安価で便利なため、家庭でも外食産業でも広範囲に使われます。
その目的は、もちろん「旨みの演出」です。少し入れるだけで、「美味しいと思わせる」効果があるからです。

添加物の粉飾

化学調味料を使うような食品は、他の食品の添加物も大量に使っているものが多いです。添加物にはそれなりの「味」があり、添加物を入れれば入れるほど、その「クスリ」のような味が入ってしまいます。

化学調味料は、「そのような添加物の味をごまかす」ためにも使われるのです。
つまりは、「粉飾」です。
添加物のための添加物。そういう側面を、化学調味料は強く持ちます。

化学調味料は本当に安全なのか

化学調味料を多用しているメーカーの方々が口をそろえて仰るのは、「化学調味料の安全性は非常に高い」ということです。
ですが、実際はまったくそうではありません。
このことについては、次回に書くこととします。