60の素材には、60のタレを自分で作る

すべてを自分で作る

やがちゃんキムチでは、ほぼすべての商品を自作しています。
店内で販売しているもので自作でないものは、韓国のりや冷麺といった乾物商品くらいです。

それだけではありません。

やがちゃんキムチは、すべての商品に使う「調味料」(化学調味料の意味ではなく、自然調味料です)も、「自作」しています。

塩まで作る

タレの基本は以下の10種類です

(タレ) →  (用途)

ヤンニョムジャン→ヤンニョム系の基本だれ
スーパーヤンニョムジャン→魚介系キムチ
マイルドヤンニョムジャン→野菜系キムチ
オリーブ七味→からあげ、やきそば、甘辛チキン
野菜用醤油ベースキムチだれ→香辛野菜系キムチ
コチジャン→全般
丸大豆醤油だれ→全般
もみだれ→焼肉系
和風だし→全般
塩(夢の塩)→野菜塩漬け、唐揚げ味付け、ナムル等

この10種類のタレを、各商品の素材に合わせて、それぞれブレンドしています。

最近になって「塩」の自作ブレンドも始めました。
これによって、化学調味料等の食品添加物だけでなく、酵母エキス等の疑似化学調味料も使わない路線がより強固に確定しました。

もちろん、醤油やみりん等の市販素材はタレの素材として使います。
しかし、商品に直接使う「タレ」は、すべて、自社で製造しています。

つまり、やがちゃんキムチには約60種の商品がありますが、60通りのタレを作っているという意味です。

同じタレは、他の商品には使いません。60種の商品に対して、60のタレを作っています。

効率が悪くても、そこは譲らない

これは、非常に非効率的なことです。
一つのタレで総てが済まないわけではないです。
そのほうが余程効率的で、利益も上がります。

しかしそれでは、最高の味が出るわけ無いです。
素材にはそれぞれに最適のタレの味がある。

だから、すべて、違う味のタレを作り、使うのです。

タレ作りは業務の要です。

タレで商品の味が決まります。いくらいい素材が手に入っても、タレがだめだと、いい商品にはならない。

素材もタレも、最高の品質とマッチングを

いいステーキ肉が入っても、いいソース(タレ)があると無いとでは大違いですね。
そのような例は、よく散見されます。
肉屋さんや魚屋さんが、一流の素材を扱いながら、いい加減なタレを一緒に売っている例も多いです。

それではだめなのです。

それは私どもの誇りです

味付けのタレまで、すべて自分で作る。何から何まで、塩まで作る。

それは、キムチ屋としての私どもの矜持であり、また、哲学でもあります。

もちろん、無添加であること、限りなく美味であることは、いうまでも無い前提条件です。

すべての商品に、ベストの味を追求する。

すべてを、自分で作る。

やがちゃんキムチは、そういう店です。

 

キムチは本来腐らない

キムチは腐るのか?

 

お店で頻繁にお客様から受ける質問は・・・

「これはいつまで保存できますか?」

です。賞味期限ですね。

当店の商品には全品賞味期限が表示されています。

ただ、当店のキムチでは、この期限の示す意味合いが多少違います。
普通賞味期限とは、
「この日までに食べてください」という意味合いですが、やがちゃんキムチでは、ニュアンスが違うのです。

野菜系キムチの場合は、

●賞味期限までに召し上がって頂ければ、通常の味わいです。期限寸前になると発酵が進み、酸味が出る場合もありますが、これは腐敗とは違います。期限が過ぎると、その発酵熟成が進みます。酸味も増しますが、旨みも増します。それが大変美味しいと感じられる方も多いです。

ただし、気候条件や保存状態によって、この基本が崩れることもあります。お気になさる方も多いので、賞味期限までにお召し上がりください。

ということです。

魚介系キムチの場合は、

●賞味期限までは通常の味わいです。期限寸前になると魚介にタレが沁みて、魚介本来の味が失われる場合もあります。期限が過ぎても腐敗にはなかなか至りませんが、気候条件や保存状態によって、この基本が崩れることもあります。ですから、賞味期限までにお召し上がりください。

私自身は、「白菜キムチ 頂」が、かなりの酸味が出たころに食べるのが大好きです。
酸味の出たキムチを白いご飯に乗せて、たっぷりと食べる・・。
これはたまりません。

ですが、やはり、賞味期限内に召し上がるようにお願いします!・・と申し上げておきます。

個々のニュアンスの違いを理解されたうえで、ご自信の責任のものとに賞味期限を過ぎて召し上がる方もいらっしゃいます。

それでもやはり、公的には、賞味期間内に召し上がることを推奨いたします。

結果は、このように普通の賞味期限と同じ意味なのですが、ニュアンスの違いがお分かりいただけたでしょうか。

「やがちゃんキムチは長期間腐りませんが、賞味期限までに召し上がってください!」

 

 

 

休日散策と名店のアナゴ丼

今にも雨が降りそうだった本日の休日は、自宅近くの松戸駅周辺を散策。駅前の繁華街を歩いたり、旧水戸街道沿いを進んだり、徳川昭武の別邸の戸定邸を訪ねたり。

帰りはこれも風情のある「馬橋」駅から自宅のある「小金」まで、さらに歩きました。
半日歩き続けて、気持ちのいい疲労感に浸りました。

 

途中、旧道沿いの著名な和食店で、有名な「アナゴ丼」を頂きました。

 

とてもシンプルな味つけで美味でしたが、もし自分がアナゴ丼を作るなら、酒でふっくらさせた後にもっとタレをかけて、甘辛くしたい。もちろん、出汁が効いて、無添加で多少の辛味があるような味付けで・・・などと思いました。

でも、このお店は恐らく、開業以来味を変えていないんでしょう。
それはそれで、存在感があります。徒に新しければいいというものでもないですし。
常に革新を意識しながらの守旧主義ならそれでいいのです。

そういえば以前、「アナゴのキムチ煮」というのを作り、一時ネットで売ったことがあります。
作るのに難度が高くて止めてしまったのですが、あれはあれで、自分にはいい経験でしたし、すごく美味でした。
ところがその時、あるコンサルタントさんに、「アナゴのキムチなんかやってましたよね」と揶揄するように言われたことがありました。
「なんか」とは何だ。何がわかる。それも、食べてもいないのに・・・と思いましたが、口には出しませんでした。

この方は、やがちゃんキムチを「キムチ屋」としてしか理解していなかったのだと思います。

やがちゃんキムチを最も理解しているのは、コンサルさんたちではなく、実際にお金を払って買ってくださるお客様です。それは間違いがありません。

お客様は、うちをキムチ屋としてではなく、「やがちゃんとかいう人が一生懸命新たなグルメを次々と開発している美味しいお店。それも、全部無添加で。そういえば、キムチが多いかな」というように認識してくださっています。だから、新商品をご案内すると、すぐに買ってくだいますし、感想も度々下さいます。

南柏本店の店頭にしても、キムチはもちろん、唐揚げはある、弁当はある、コロッケはある、たまに焼きそばあるし、タレはある、キムチだって50種はある、最近は塩まで作って売っている。もちろんオール無添加。そして、ご好評を頂いています。

単品のキムチ屋では、全然無いのです。

アナゴのキムチがあっても、いいじゃないですか。

などということを思い出しながら食べたアナゴ丼でした。
次はここで天丼を食べようと思います。
どんな天ぷらと、タレなんだろう? 食べるまでに色々思いを馳せるのもまた、グルメの楽しみです。