さて、キムチの象徴、魔法の粉、「唐辛子」。
唐辛子は、野菜ではなく、果実です。ピーマンの仲間でもありますが、辛さの成分「カプサイシン」が豊富で、健康効果が非常に多い注目の食材です。
まず、防腐作用。
韓国のキムチの前身の「チムチェ」は、前述のとおり、野菜に魚介塩辛を使ったものでしたが、これに唐辛子が加わったことにより、保存性が増しました。
基本的に、キムチが腐敗する、ということは、本来はありません。
塩辛に多量に含まれる乳酸菌で、たいがいの有害な菌は死んでしまいます。ノロウィルスなども、乳酸菌に出逢えば一瞬で死ぬと言われています。
これに、防腐作用の強い唐辛子が入ったわけですから、キムチの保存性は抜群です。
ただしこれは、きちんと魚介塩辛や一定量以上の唐辛子を使った場合の話です。スーパーに大量陳列されているようなキムチは、要注意ですよ。
辛味作用
もしキムチが辛くなかったらどうでしょう?
それはそれで美味しいかもしれませんが、唐辛子の辛味と独特の旨み、甘味があって初めて、キムチの豊かな味わいが出るのですよね。やはり欠かすことのできない食材なのです。
発汗、免疫、ダイエット作用
最近、カプサイシンによるダイエットが話題になっています。
唐辛子が体に入ると、脂肪が燃えて体が熱くなります。既にこれだけでダイエットですね。同時に免疫作用が活発になり、菌やウィルスに対する抵抗力が増します。キムチを毎日食べていると風邪を引きにくいというのは、誰もが実感できることですね。
この後ご紹介するキムチのレシピでは、唐辛子の使用比率は、一般的なキムチよりも相当に高いものとなっています。
まさに、健康的なダイエットに適したものとなっているのです。
-用意しましょう-
・キムチ用唐辛子 韓国食材店などで、1袋1000円~2000円で売られています。
やがちゃんキムチでも手に入ります。
必ず、「キムチ用」と書かれたものにしてください。オレンジ色の細かな粒子の調味用唐辛子は、キムチには不向きです。