4) お肉の旨味も加えます…ラーメンスープを作るんです!

昆布と干し椎茸

キムチには、このように、豊富な魚の旨味を加えるのが本来の姿ですが、実は、魚だけではなく、お肉の旨味も加えることをご存知でしょうか。

実はこれ、現在では韓国でも知らない方が多いのです。

しかし、少し前まで、各家庭で「オモニ(お母さん)」がキムチを作る場合には、主に牛の尻尾のスープ(コムタン)を取って、それに唐辛子や魚の塩辛を混ぜてペースト状にして、ヤンニョムと呼ばれる「キムチのタレ」を作っていました。

しかし今は、韓国といえども、いちいち牛の尻尾を煮込むことは殆どしません。価格も高いですし、何時間も煮込むことは大変な手間です。

そこで、「ダシダ」と呼ばれる、化学調味料たっぷりの粉末スープを溶いて代用するようになりました。韓国のキムチが美味しくなくなった最大の理由は、実はこの「化学調味料入りダシダ」の登場にあると、私は感じています。

さて、日本。

日本には、お肉の旨味をたっぷりと取る食文化が根付いていますね。

何を指して言っているか、お分かりですか?

そう、「ラーメンのスープ」です。

鶏肉、鶏ガラ、豚肉、豚ガラをトロトロになるまでに煮込んだ、「ラーメンスープ」

韓国は牛の尻尾を使いますが、日本人の味覚には、このラーメンスープがピッタリ。

もちろん、化学調味料などは加えません。

魚の美味しさが「旨味」であるならば、お肉のスープの美味しさは、「コク」という言葉がピッタリです。

旨味とコクが加わって、キムチのタレは、俄然美味しく、そして栄養豊富になるのです。

やがちゃんキムチは、このラーメンスープを、毎日10時間かけて作っています。

高カロリーになるのではないか、と疑われるかも知れませんが、単位あたりのキムチに使うスープの量はわずかで、心配ありません。

-用意しましょう-

・鶏ガラ、豚ガラ ・・・お肉やさんに行くと、たいていあります。

・鶏肉(もも)、豚小間肉でも代用できます。