この世で曲げてはならないことは、曲げてはいけません。

マッサン

 

物事には、曲げてもかまわないことと、曲げてはいけないこととがあります。

NHK「マッサン」の影響で脚光を浴びている、日本のウィスキーの父、竹鶴政孝。
彼にとって曲げてはならないものとは、「本物のウィスキーを造り続ける」という一点だったのでしょう。
経営難で「三級ウィスキー」を作らざるを得なくなったときにも、法律の制限ぎりぎりまで本物の原酒を入れ、色付けのカラメルも、市販の添加物ではなく、自ら砂糖を焦がして作ったといいます。

彼が一番好んで飲んでいたウィスキーは、もっとも大衆向けのハイニッカでした。
ハイニッカは、安いけれども「本物の」造りをしていたからです。

たいしたものですね。

閑話休題。

では、その「マッサン」を放送していNHKにとって、曲げてはならないものとは何でしょうか。

それは、他ならず「真実の報道」でしょう。

真実とは、予断の入らない事実のことを言います。Aという主張とBという主張が戦っているとしたら、その両方の主張について報じ、ABどちらかの是非の判断を下さずに、主張が食い違っていることのみを報道するべきなのです。

ですから、時の政府の判断がどうの、未来の政府の判断はどうの、などということに左右されてはいけません。ひたすら、客観的な事実のみを報道しなくてはなりません。是非の判断をするのは、報道を受け取る読者、視聴者のほうなのです。

時の権力に媚びる報道機関など、この世に要りません。

要らないどころか、あってはなりません。

最後に、やがちゃんキムチ。

やがちゃんキムチが曲げてはならないもの。それはもちろん、無添加であり、絶対安全であり、しかも抜群に美味のキムチを作り続けることです。

それ以上のものでもなく、それ以外のものでもありません。
たくさん売ることでもなく、たくさん儲けることもでありません。

曲げてはならないことは、曲げてはいけません。